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神奈川県デジタル化補助金|9月30日まで・上限50万円

記事更新日:

「毎月の勤怠をタイムカードから電卓で拾い、月初の2日がつぶれる」。日吉や綱島の小さな会社では、社長ご自身がこの作業を抱えていることが少なくありません。神奈川県には、その手作業をシステムに置き換える費用の3分の2、上限50万円を補助する制度があります。受付は9月30日17時まで、先着順。対象は2025年4月1日までに創業した事業者です。

※2026年8月3日時点の情報です。先着順のため、申請前に必ず県の公式ページで受付状況をご確認ください。

上限50万円・補助率3分の2、9月30日まで

結論から言うと、県内の小規模事業者が業務効率化のシステムを導入する費用の3分の2(上限50万円)を県が補助する制度です。正式名称は「令和8年度神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金」、以下「デジタル化補助金」とします。

項目 内容
補助率 3分の2以内(千円未満切捨て)
補助上限 50万円
上限の例外 ホームページ10万円/パソコン・タブレット等は合計10万円
公募期間 2026年4月15日9時〜9月30日17時(先着順・予算到達で終了)
申請回数 同一事業者1件のみ(複数屋号の個人事業主も1件)

(出典: 神奈川県・公募要領。2026年8月3日確認)

対象経費は税抜(消費税は対象外)。ホームページは上限10万円なので、対象経費15万円(×2/3)で上限。複数の取組を合わせても合計50万円までです。

対象経費は①ITサービス導入費 ②ホームページ作成改修費 ③機械装置等費の3区分。①か②が必須で、パソコンなど機械装置等費だけでは申請できません。

対象は会計・顧客管理・勤怠管理などのシステムや生成AIツール。日吉の飲食店のセルフオーダーや綱島の工務店の工程管理も。会計はクラウド会計の導入前に整える6つの実務ポイントをどうぞ。

対象になる方・ならない方

最初の線引きは創業日です。2025年4月1日(令和7年4月1日)までに創業していることが要件。それ以降の創業は対象外です。

  • 対象: 県内に事業所がある小規模事業者(従業員は商業・サービス業〈宿泊業・娯楽業以外〉5人以下/宿泊業・娯楽業と製造業その他20人以下)と一定要件を満たすNPO法人。横浜市・川崎市も対象
  • 対象外: 2025年4月2日以降に創業した方、過年度にこの補助金の交付を受けた事業者、みなし大企業
  • 他の要件: 営業利益率が向上する事業、県税の未納がないこと

公募要領に「創業」の定義(開業日か設立登記日か)はありません。創業日が微妙な方は事前相談で確認してください。

上限500万円の「生産性向上補助金」とは別の制度です

名前は似ていますが別の制度です。7月に解説した「生産性向上補助金」は一般枠で上限500万円。

デジタル化補助金(本記事) 生産性向上補助金(別記事)
補助上限 50万円(HP・パソコン等は各10万円) 一般枠500万円
受付方式 先着順(予算到達で終了) 公募回ごとの一斉審査

見分け方は金額。数百万円の設備投資なら生産性向上、数十万円のシステムならデジタル化。こちらは先着順で、9月30日は「最後の日付」です。

神奈川県の生産性向上補助金|8月31日締切・最大500万円

【図解】申請の順番を間違えると、対象外になります

  1. 事前相談(必須) — 相談機関で「相談シート」を受け取る
  2. 申請 — e-kanagawa電子申請。9月30日17時まで
  3. 交付決定 — 申請受理から1〜2か月
  4. 発注・導入・支払い — 交付決定日より後。2027年1月31日まで
  5. 実績報告 — 完了後30日か2027年2月5日の早いほう
  6. 入金 — 実績報告の受理後2か月程度
神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金の申請フロー6ステップ。事前相談(必須)、申請、交付決定、発注・導入・支払い、実績報告、入金。交付決定より前の発注・支払いは補助対象外で、発注から入金までは自分の資金で立て替える期間になる。
申請から入金までの6ステップ。交付決定より前の発注・支払いは補助対象外です。

先着順ですが無審査ではありません。要件と事業計画が審査され、不交付もあります。つまずくのは、次の3か所です。

① 事前相談を受けないと申請できません。 相談機関で受け取る「相談シート」が申請書類のひとつです。相談先は神奈川産業振興センターや各商工会・商工会議所(公募要領の一覧には港北区担当の横浜商工会議所北部地域活動課も)。センターは「非常に予約が取りづらい」と案内しています。9月に入ってからでは二重の順番待ちです。

② 交付決定より前の発注・支払いは対象外。 良い見積が出ても通知が届くまで発注しないこと。対象外経費も細かく定められています。

  • 既存ソフト・クラウドの更新料や解約料、汎用ソフト(Office等)や汎用機器(プリンター等)、中古品、単なる買い替え、保守料
  • 税抜単価1万円未満の物品、コンサル料、申請書類の作成費、県外業者からの調達(理由書が必要)

支払いは銀行振込か口座振替のみで、現金・電子マネー・手形は対象外。カードは申請者名義の1回払いのみ。

③ 補助金は後払いです。 先に自分で全額を払い、報告後に入金されます。手元資金が薄いときに無理に前倒しすると、本業の運転資金を削ります。

交付決定後は専門家派遣を3回まで無料で受けられます(申込は12月1日まで)。ただし何を解決したいのかは、ご自身の言葉で決めておいてください。

受け取った補助金は原則として収入になり、思ったより税金が出ることがあります。詳しくは税理士にご相談ください。

「もらえるから」ではなく「何が足りていないか」から考える

補助金は、すでに決まっている打ち手の費用を軽くするものです。補助金があるから打ち手を決める順番になると、使わないシステムが増えます。

考える順番は3つです。

  1. どの業務に一番時間を取られているかを書き出す(売上集計・請求書作成・勤怠集計)
  2. その業務が減ったら、空いた時間を何に使うかを決める
  3. そのうえで必要なシステムを選ぶ。 補助の対象かを見るのはここで初めてです

誰が使い、どう回すかを決めずに導入すると、月額料金だけが残ります。ホームページを作り直したいだけなら、この制度で戻るのは最大10万円。それを理由に急ぐほどの金額ではありません。

日吉・綱島の周辺は、社長自身が現場に立つ会社がほとんどです。判断の基準は補助額ではなく「社長の時間が空くか」。順番を整えれば、打てる手は増えます。

まとめ

  • 補助率3分の2・上限50万円(HP、パソコン等は各10万円)。対象経費は税抜
  • 受付は2026年9月30日17時まで。先着順・予算到達で終了。 審査があり不交付も
  • 対象は2025年4月1日までに創業した事業者。 過年度交付者は申請できません
  • 事前相談が必須。 機械装置等費だけの申請、交付決定前の発注・支払いは対象外。補助金は後払い
  • 最新の受付状況は県の公式ページで確認

横浜市・川崎市(日吉・綱島・元住吉・新横浜)で「うちは対象になるのか」「どの業務からシステム化すべきか」という段階のご相談を歓迎します。日吉駅から徒歩1分、初回相談無料、Zoom対応。資金の作り方は無料メール講座「融資を成功させる5つのポイント」でも扱っています。

この記事を書いた人

税理士 安藤 清隆(あんどう きよたか)
安藤清隆税理士事務所 代表

横浜市港北区・日吉駅から徒歩1分の税理士事務所です。中小企業とオーナー経営者の会計・融資を専門にしています。節税だけを見るのではなく経営全体を見ること、「融資は期限付きの強化アイテム」であること、「人・もの・金」のバランスを整えることを大切にし、経営者のマネーリテラシーを高める支援をしています。

〒223-0062 神奈川県横浜市港北区日吉本町1-22-10 日吉駅前ビル5階
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